1級建築士試験(製図編)資格学校について2
製図試験の本音
私は製図試験のために資格学校に通っていました。資格学校では合格のために様々なことを教えてくれます。しかし、私が資格学校で散々注意されながらも1級建築士試験に合格することができたことから、資格学校で教育することの全てが合格に結びつくとは限らないということがわかりました。
※この記事は1級建築士製図試験合格を保証するものではありません。けっこう大胆なことを言っているのでこの記事で記載されていることを実践される方は自己責任でお願いします。あくまで参考にしていただければ幸いです。
確かに資格学校の教育は正しいです。これは間違いありません。私が通っていた資格学校の教育方針は完璧に製図を仕上げるということでした。製図が得意で2時間30分程度で製図を仕上げることができる人はよりよい図面にするために完璧な図面を目指すのが良いでしょう。しかし、私のように製図に3時間20分~3時間30分程度かかるような人はそうはいきません。私が製図試験を通して感じたことは製図試験合格の境目は図面の仕上がりの良し悪しではないということです。
完璧な図面を目指すよりも、もっと重要なことがあります。
6時間30分という時間の中、完璧に製図を仕上げることは非常に難しいです。製図試験で重要なことはできる限りミスを少なくすることです。また、この試験のキモであるエスキスにかかっています。つまり、
試験出題者が求めるプランを6時間30分で仕上げなさいという試験ということです。
出題者が求めてもいないにも関わらず、自分が良いと思って余計なプランを考えてみたり、プランがきれいにまとまってないにも関わらず、製図のキレイさにこだわってみたりと、出題者の意図をつかんでいないと合格することができないのです。製図のキレイさを追求することも重要ですが、その前に製図試験で一体、何を問われているのかということを十分に研究したうえで、製図を仕上げるための優先順位をつけることが非常に重要だということです。
製図において減点の対象となる可能性はありますが、合否に直結しないと思われる項目を下記にあげます。私も本番で実施して製図試験に合格することができた項目です。
植栽は最低限で良い
植栽は必ず描いて下さい。ただ、外構すべてに描く必要はありません。資格学校では植栽は完璧に描くようにと教育されます。植栽を完璧に描くことは割と時間がかかります。私の場合、植栽に割く時間はほとんどありませんでした。ここで思いついたのが植栽は1か所ルールでした。植栽が何もないのは確かに大きな減点につながると考えましたが、植栽を1か所描いておけば、減点は最小で済むなということでした。当然ながら植栽がキレイに完璧に描けたからといって1級建築士になれるわけはありません。植栽は一か所描いて他の作業に移っても大丈夫でしょう。ただし、「植栽は外構すべてに描くこと」など植栽に関する出題があれば話は別です。
窓の線はシングルで良い
資格学校では窓の線は見えがかり線も描きなさいと注意を受けます。私はその時間も惜しいのですべての窓はシングル線で描きました。これを本番で実施しても合格することができたことからそこまで重要な項目ではないということがいえると思います。
入口の目地は一部フリーハンドで描けば良い
これもキレイに描かないと資格学校で注意を受けます。確かに入口の目地がきれいな図面は見栄えが良いです。しかし、この試験で問われるのは図面の見栄えではありません。プランが重要なのです。入口の目地もフリーハンドで構わないので一部描いておけば十分です。
ここで注意しておきたいのはエスキス・記述・製図・見直しとすべての項目を時間内に仕上げることができる人はこの記事は参考にしないで下さい。私のように製図時間をうまくコントロールできない人は優先順位をつけることで完璧ではないものの、合否の土俵に上がるための製図対策だということを理解して下さいね。